夕陽のあと

長島町と俳優陣 ー 長島町映画「夕陽のあと」

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貫地谷しほりさん、山田真歩さん、永井大さん、川口覚さん、木内みどりさんなどなど演技の評価が高い俳優さんに長島町にお越しいただきました。
俳優の皆さんにはとても難しい役柄を演じていただいたと思っています。

主演の貫地谷しほりさんは、7年前子どもを授かるも、周囲の助けを得ることが出来ずに血の繋がった我が子と別れなければいけなくなる佐藤茜を演じていただきました。茜は我が子を忘れることが出来ずに、子どもの居場所を突き止め長島町まで追ってくる産みの親。

貫地谷さんの役柄は、一体どんな準備をすればいいのだろうかと感じるほどに残酷な状況に追い込まれている役柄です。撮影現場では貫地谷さん自身の茜を演じる覚悟をこれでもかというほどに感じました。

映画『夕陽のあと』
対して、子宝に恵まれず里子として子どもを迎え入れ、育ての親である日野五月を演じられた山田真歩さんは、長島町で主人のブリ養殖を手伝う長島生まれの女性を演じていただきました。長島町の人間を演じられた永井大さん、川口覚さん、木内みどりさんたちと同様に、鹿児島弁とも熊本弁とも異なる長島弁で演技をしていただきました。

長島弁は非常に独特です。お酒の席では本当に何を喋っているのかまったく聞き取れない瞬間がしばしばあります(笑)1年半いてもなかなか耳が慣れない長島弁を使いこなす皆さんに感服いたしました。

その中に、町内のオーディションによって抜擢された、演技初挑戦となる長島町獅子島出身の松原豊和くん(当時小学校4年生)が出演者の中に加わりました。

オーディションから選ばれるときに何人かの候補者がいたのですが、全会一致で豊和くんに決定することになりました。それほどまでに、彼には人を惹き込む魅力があったと思います。そしてスクリーンの中で、彼は僕らの想像をはるかに超える演技をしてくれました。

最初は出会ったこともない大人たちの中で演技をすることになり、とても不安だったんでしょう。撮影初日に豊和くんは泣いてしまい、その日は撮影をすることができませんでした。

親御さんは「豊和のそばに今寄ったらまた泣いてしまう」と、泣いている我が子から敢えて遠ざかって豊和くんが踏ん張れるかどうかを見守っていました。一緒に選ばれた子役であり、豊和くんの1歳年上の男の子・黎史郎くんは「豊和―!!がんばれー!!!」と泣いている豊和くんに向かって大声で励ましの言葉をおくっていました。豊和くんが待機場所に戻ってくると、オーディションで選ばれた子ども達が豊和くんのことを一斉に囲み、豊和くんのことを鼓舞していました。

そういった瞬間に、この映画は誰かひとり欠けてもきっと完成しないだろうと、身をもって実感し、長島って本当に豊かな島だなぁと改めて思うのでした。

豊和くんは明日の撮影は大丈夫なんだろうか?、そんな大人たちの心配をよそに、豊和くんは翌日見違えるように堂々とカメラの前で演技をします。

子どもは大人の想像を上回るスピードで成長していくんです。小さな少年の覚悟に触れて、逆に励まされた俳優、スタッフ達の姿はとても温かく心地よいものでした。

映画『夕陽のあと』

監督:越川道夫(『海辺の生と死』)
出演:貫地谷しほり/山田真歩/永井大/川口覚/松原豊和/木内みどり
脚本:嶋田うれ葉/音楽:宇波拓企画・原案:舩橋淳プロデューサー:橋本佳子/長島町プロデュース:小楠雄士/撮影監督:戸田義久/同時録音:森英司/音響:菊池信之/編集:菊井貴繁/助監督:近藤有希
製作:長島大陸映画実行委員会/制作:ドキュメンタリージャパン/配給:コピアポア・フィルム
2019年|日本|133分|カラー|ビスタサイズ|5.1ch
公式URL:yuhinoato.com

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