任期満了に伴う沖永良部・和泊町長選は22日投開票され、現職の前(すすめ)登志朗氏(66)=和泊=が2020票を獲得し、いずれも無所属新人で行政書士の種子島公彦氏(63)=和泊=と医師の川間公雄氏(67)=和=を退け再選を果たした。投票率は82・39%で、2021年の町長選を2・99ポイント下回った。
町長選をめぐっては昨年12月の町議会定例会で前氏が2期目を目指して立候補する意向を表明。今年2月に種子島氏、同4月に川間氏がそれぞれ会見を開き、立候補を表明した。
前氏は子育て支援の充実、財政健全化など1期4年間の成果と培った政治力を強調。「人が真ん中、町民の幸福度を上げるまちづくりを」とさらなる福祉や産業振興策の充実を公約に掲げ、幅広い支持を集めた。
種子島氏は「町民によりそい、町民が主役」を理念に36年間の行政経験をアピール。農業振興を政策の柱として農家を中心に支持を広げたが、484票差で及ばなかった。
川間氏は「総合交流施設建設中止」を前面に掲げ、福祉向上などを訴えたが、支持が広がらなかった。
投票は22日午前7時から午後6時まで町内4カ所であった。午後8時から町防災拠点施設やすらぎ館で即日開票され、同9時19分に確定した。
当日有権者数は4746人(男2359人、女2387人)。投票者総数は3910人(男1971人、女1939人)で有効3882票、無効28票だった。

支持者の歓声に笑顔で応える前登志朗氏(中央)=22日午後9時半ごろ、和泊町手々知名