イトバショウ手入れに汗 沖永良部島・芭蕉布工房=3千本栽培、伝統継承へ役場職員も作業

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 鹿児島県沖永良部島・知名町の沖永良部芭蕉布工房長谷川(長谷川千代子代表)は14日、工房近くの畑でイトバショウの手入れを行った。工房の会員のほか、周辺地域出身の役場職員ら10人余りが参加。ボランティアで草刈りや肥料やりに汗を流した。

 同工房は奄美、沖縄伝統の芭蕉布製造技術を継承する沖永良部島唯一の工房で2001年に開設された。長谷川代表(85)によると、畑では約3千本のイトバショウを栽培している。

 この日の作業はイトバショウの枯れた葉や幹を落とし、肥料を入れるなどして成長を促す目的。10年以上参加を続けている役場職員もおり、慣れた手つきで作業に取り組んでいた。

 工房では今後、7~9月に幹の上部を切り落とし、丈夫にするための「芯止め」、12~3月にイトバショウを倒して糸を取る作業を行う。

 長谷川代表は「沖永良部はハブがおらず、質の良い糸ができるので、芭蕉布作りの適地」とし、「毎年、この工房が発展してほしいとの思いで皆さん参加してくれている。感謝している」と話した。

イトバショウの手入れをする参加者=14日、知名町

 

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