プロ野球の横浜DeNAベイスターズは5月31日、神奈川県横浜市の横浜スタジアムであった対東京ヤクルトスワローズ戦で「奄美デー」と銘打ったイベントを開いた。鹿児島県奄美市の市制施行20周年を記念して、20歳となった奄美市出身の大学生が始球式。島の自然と文化の魅力を野球ファンらにアピールした。
球団が奄美市をキャンプ地としてきた縁で毎年この時期に開催しており、12回目。あいにくの小雨の中、応援ツアー参加者と出身者ら約350人の奄美関係者も観戦。球場には「奄美デー」のテロップも流れ、観客席を埋めた約3万人の野球ファンに奄美の存在をアピールした。
始球式は例年、奄美市長や市議会議長が務めていたが、今回は市制20周年を記念して、今年度20歳を迎える奄美市出身者から募集。抽選の結果、法政大学2年生の泊雄太さん=東京都豊島区=が選ばれた。泊さんは県立大島高校野球部出身で、現在も大学の軟式野球クラブに所属している。

見事なフォームで始球式を務めた泊雄太さん=5月31日、横浜スタジアム
見事なフォームで速球を投げ始球式を務めた泊さん。「ベイスターズが島にキャンプに来るたびに野球教室に参加するほど小さい頃からのファン。大きなスクリーンに自分の姿が映し出されて緊張したが、楽しかった」と喜んだ。
試合前のセレモニーでは、市公式キャラクター「コクトくん」も登場し、大島紬に身を包んだ紬美人の宮之原萌音さん(28)と奄美市出身で唄者の辻美里さん(26)がベイスターズの山本裕大選手と三森大貴選手にそれぞれ花束を手渡した。
球場の外では奄美市がブースを設け、世界自然遺産に登録された奄美大島の観光地や航空路線、VR(仮想現実)で島の自然風景などを見られるコーナーで島の観光などを紹介した。

セレモニーでベイスターズの選手代表に花束を渡した宮之原萌音さん(中央左)と辻美里さん(同右)=5月31日、横浜スタジアム