サンゴ礁の健康診断「ヨロン島リーフチェック」(海の再生ネットワークよろん主催)が5月22日、鹿児島県与論島の茶花沖であった。造礁サンゴの被度(生きたサンゴが海底を覆う割合)は浅場(水深約5メートル)で35・6%(前年比8・8ポイント減)、深場(水深約10メートル)で36・3%(同6・3ポイント増)と大きな変化はなく、同法人事務局は「比較的良好な被度を保っている」とした。
リーフチェックは2000年から年2回実施。今回はヨロン島ダイビング協議会のメンバーら計8人が参加し、魚類や無脊椎生物の個体数、底質の状況を調べた。
同法人事務局によると、深場は2019年に台風による被害を受けてから、回復のスピードが速いミドリイシ属を中心に増加傾向が見られた。浅場で1個体の白化したサンゴが観察され、池田香菜事務局長は「特に浅場は夏季に水温が非常に高くなり、水の交換も少なくなるエリアなので、今後も継続して観察していきたい」と話した。