鹿児島県徳之島町の亀徳小学校(越間むつみ校長、児童94人)と亀徳幼稚園(越間むつみ園長、園児19人)の2025年度秋季大運動会が9月28日、同小で行われた。プログラム最後の「全校おどり」では地元に伝わる「亀徳音頭」「浜下り」「六調」を全校生徒と保護者、地域住民で踊り、約300人が一体となって盛り上がった。
亀徳音頭は亀徳出身の元教諭麓茂光さんが作詞作曲し、妹の秋津いつ子さんが振り付けを考案した民謡。伝統芸能の「浜下り」は亀徳小運動会では40年以上踊り続けられてきたプログラム。数年前から「自分たちも踊りに加わりたい」という地域住民の声を保護者らが聞き、参加を呼び掛けたところ、年々踊りの輪が拡大。今年も約300人が参加し、地域が一体となって秋の大運動会を締めくくった。
参加した同小の支援員で卒業生でもある豊山清乃さん(52)は「涙が出るくらいうれしかった」とコメント。「亀徳小でこんなに伝統芸能が受け継がれているのはあまり知られていないのでは。来年も誰でも参加してほしいし、みんなで亀徳の踊りを守っていきたい」と話した。

プログラム最後の「全校おどり」で亀徳音頭と浜下り、六調を踊る児童生徒、保護者たち=9月28日、亀徳小(秋津写真館提供)