小野津小跡地に宿泊施設 「島っちゅ農 House」開所 農業体験希望者のニーズ受け 喜界町

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 農業研修やアルバイトなどを目的に来島する人をメインの客層とした宿泊施設「島っちゅ農 House」が8日、鹿児島県喜界町小野津の旧小野津小学校跡地に開所した。「喜界島で農業体験をしたいが、安価で利用しやすい宿泊施設が足りない」といった来島希望者のニーズに応えるための施設。町や関係者は、交流人口拡大による小野津地域の活性化と、島の農業の労働力不足解消に期待を寄せる。

 小野津小は学校統廃合に伴い、2012年度に閉校。その後、校舎跡の建物2階の3室を改装して14年度から、地域住民でつくる運営委員会が小野津地域文化等宿泊体験学習施設として運営している。

 「島っちゅ農 House」は、町が県大島支庁の地域振興推進事業を活用し、24年度に校舎跡建物1階の2室を新たに改装して整備。1部屋当たり8人、最大16人が宿泊可能。料金は初日のみ2500円(シーツ代込み)、2日目以降は1500円。管理運営は、地域住民でつくる運営委員会が担う。

 8日は午後4時半から施設前で開所式があり、行政や地域住民ら関係者が出席。テープカットなどで施設の開所を祝った。隈崎悦男町長は「手軽に利用できる宿泊場所の整備により、基幹産業である農業の担い手不足解消と、小野津地域の活性化につながることを期待している」などとあいさつ。

 同運営委員会の竹本欣弥副会長(70)は「これまでは、主に冬場から春先は閑散期だったが、新たな施設の開所で利用が増え、運営もよりしやすくなるのではないか。利用客が増えることでシマの活性化にもつながれば」などと期待した。

 開所日の8日は島外の大学生2人が同施設に宿泊した。施設の予約管理は、25年度は町農業振興課が行う。

「島っちゅ農 House」の開所を祝いテープカットする関係者=8日、喜界町小野津小跡

 

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