鹿児島県沖永良部島・知名町の認定こども園すまいる(入來ゆかり園長、園児114人)で10日、沖永良部島産牛肉を使った給食が提供された。園児らは牛肉を味わいながら島の産業や食べ物と命のつながりを学んだ。
町のふるさとまちづくり基金を活用して2025年度に始まった和牛食育機会提供事業の一環。同日は、22年に沖永良部島で生まれて島外で肥育された牛肉が、同園をはじめ町内の幼児施設、小、中学校の給食で提供された。
同園ではカレーライスに牛肉を使用。5歳児クラスは、3日に和泊町であった子牛競り市を見学した後、競り市の様子を絵に描き、この日の給食を迎えた。「牛さん天国で見てるかな」「おいしい」などと話しながらほとんどの園児が完食した。
町農林課の甘利一誠さんは、園児に「沖永良部の牛さんが出荷され、2年間育てられ大きくなり、お肉になって帰って来た。少し悲しい、かわいそうに思うかもしれないけど、島に牛さんを育てる人がいることに興味を持つきっかけになってくれたら」と呼び掛けた。

給食で沖永良部産牛肉が使われたカレーライスを食べる園児たち=10日、知名町の認定こども園すまいる