6月29日午前1時33分、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられたH2Aロケット50号機。種子島から約240キロ離れた喜界島でも、ロケットが宇宙へ飛び立つ際の強い光が確認され、アマチュア写真家の吉行秀和さん(66)らが、その瞬間をカメラで撮影した。
吉行さんは喜界町の公民館講座でカメラ教室の講師をしており、同日は講座生1人と一緒に、同町の小野津海水浴場からロケット打ち上げの撮影を試みた。
撮影時刻は発射1分後の同1時34分。水平線に近い場所で夜空を朱色に染める強い光を確認した。
種子島宇宙センターからのロケット打ち上げを、これまでも奄美市笠利町などでたびたび撮影してきた吉行さん。「普段なら発射から3分後くらいに、今回よりも高い位置でロケットの光が見えるが、今回は雲の影響か、それが見えなかった。一瞬のことだったが、水平線の近くで撮れたのは今回が初めて」と話した。

H2Aロケット打ち上げ時、喜界島で撮影された朱色の光=6月29日午前1時34分、喜界町小野津(提供写真)