一般公開に2800人 陸自奄美・瀬戸内=開設6周年記念行事、装備品展示・訓練公開

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 鹿児島県奄美大島の陸上自衛隊奄美駐屯地(奄美市名瀬)と瀬戸内分屯地(瀬戸内町節子)が3月26日に開設6年を迎えるのを前に、奄美駐屯地で2日、記念行事が開かれた。2023年から3年連続、3回目の一般公開。地域住民ら約2800人が来場し自衛隊の装備品や任務について知識を深めた。

 奄美駐屯地には主力となる奄美警備隊、高射中隊、電子戦部隊など約400人が、瀬戸内分屯地には普通科中隊、第一地対艦ミサイル中隊など約200人が所属する。記念行事には北熊本駐屯地(熊本市)の第8音楽隊と合わせ、計約500人が参加した。

 奄美警備隊長兼奄美駐屯地司令の長谷川健一等陸佐(48)は、式典で群島周辺の動向や国内の自然災害に触れ、隊員たちへ「名実ともに奄美群島の第一線部隊として即応体制を維持し、各種事態に対応していく。戦後80年を迎えるに当たり奄美群島が戦後、一時的に他国の軍政下に置かれたことを忘れてはならない。平素から実力を強化することで南西地域の抑止力、対処力の向上に寄与し、われわれがこの美しい奄美を必ず守り抜く」などと述べた。

 式典後は、ドローンの偵察飛行やミサイル発射装置など各車両が走行する観閲行進、空包を使用した戦闘訓練、陸自の精鋭「レンジャー」が隊舎屋上から懸垂降下し負傷者を救護搬送する様子を公開。多くの来場者がカメラを手に、隊員たちの能力や日々の訓練成果を見詰めていた。

 午後には車両の体験試乗や小銃など装備品展示、音楽ステージがあり、家族連れの姿が多く見られた。龍郷町秋名の川畑大成さん(29)は「自分の目で見て(車両など)実際に触れて、気になったことを直接聞けて楽しかった。隊員さんたちも私たちと同じことを思うんだな、と自衛隊が身近に感じられるようになった」と話した。

 

来場者が見詰める中、部隊を巡閲する長谷川健奄美警備隊長兼奄美駐屯地司令(左)=2日、奄美市名瀬

 

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