「サンゴ留学」1期生入寮 喜界町=島外の6人、研究活動も

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鹿児島県喜界町(喜界島)が実施する離島留学制度「サンゴ留学」の1期生6人が今年度、県立喜界高校(松ノ下修司校長)に入学する。寮生活を送りながら同校で学び、サンゴ研究を通して地域と交流を深める。入寮式が6日に同町役場であり、留学生と保護者らが出席。隈崎悦男町長は「学校の学びや研究、地域との関わりに積極的に取り組んでほしい。町としても精いっぱいバックアップしていく」と歓迎した。

「サンゴ留学」1期生として喜界高校に入学する留学生たち=6日、喜界町役場

サンゴ留学では、町と学校、同町塩道の喜界島サンゴ礁科学研究所(渡邊剛理事長)が一体となり、島の環境を生かした教育活動を展開する。事業が始まった昨年度は応募がゼロだったため、町はオンライン説明会などで制度を周知。今回は16人の応募があり、書類審査と面接で入寮候補者を選考した。

同町湾の寮は、新型コロナ下に対応した地方創生臨時交付金を活用して約6千万円かけて整備。町は来年度以降、留学生が増加することを見据えて、新たな寮施設も整備する計画。留学にかかる費用は1人1カ月当たり寮費2万5000円、研究活動費3万5000円。寮費分は町が助成する。

1期生の出身地は東京都3人、神奈川県、熊本県、鹿児島県(本土)が各1人。入寮式では、留学生たちが隈崎町長から入寮証書を受け取り、それぞれ自己紹介と3年間の抱負を述べた。東京都出身の生徒は「サンゴ研究だけでなく、地域行事にも積極的に参加したい」と語り、生徒の母親も「少し早い巣立ち。楽しいことも大変なことも友達と乗り越えてくれたら」と目を細めた。

サンゴ留学コーディネーターを務める、町地域おこし協力隊の市川萌笑さん(19)=神奈川県出身=は「私自身も離島留学経験者。生徒たちに近い立場でサポートしたい。留学生と地元の生徒、双方向に良い刺激となるのでは」と期待した。

留学生たちは入学後、放課後や休日を活用して研究活動を行う。指導するサンゴ礁科学研究所の駒越太郎研究員(33)は「喜界島を教育の拠点として、次世代の研究人材を育てていけたら」と話した。喜界高校の入学式は7日にある。

 

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