黒糖焼酎の製造、特徴学ぶ 海外事業者が蔵元視察 奄美大島

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 海外で活動する酒類流通事業者らを対象に5日間で焼酎について学ぶ「鹿児島焼酎アカデミー」が10月27日から、県内各地で行われている。八つの国や地域から参加している15人は30日、奄美大島入りして龍郷町と奄美市名瀬の蔵元を視察。奄美黒糖焼酎の製造方法や特徴などに理解を深めた。

 本格焼酎の技術・文化を現地での販売活動に生かしてもらおうと、県と県酒造組合が初めて開催した。27~29日は鹿児島本土で県産焼酎の特徴や歴史、飲み方に関する座学のほか、芋焼酎の蔵元見学などを行った。

 30日は龍郷町の奄美大島酒造と奄美市名瀬の西平酒造を視察した。奄美大島酒造では黒糖を溶かす工程や、熟成・発酵のために行っている仕込みタンク内のもろみをかき混ぜる作業を体験。奄美大島酒造が製造する各種銘柄の試飲もあり、蒸留や貯蔵の手法で異なる味や香りなどの特徴を堪能した。

 香港でバーや飲食店などを経営する会社の仕入れを担当するチョン・ウィングさん(32)は「製造現場がしっかりしていて、味わいに安定感がある」と奄美大島酒造での視察を振り返り、香港での焼酎の可能性について「ここ数年、焼酎のリクエストが増えている。たる貯蔵の商品はウイスキーなどの蒸留酒と味わいが似ていて、受け入れられやすいと思う」と話した。

製造工程の説明を受ける鹿児島焼酎アカデミーの参加者ら=10月30日、龍郷町

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