鹿児島県沖永良部島・知名町の県立沖永良部高校(德留健作校長、生徒218人)で4日、キッチンカーによる昼食の試験販売が始まった。食やスポーツを通じた島の活性化に取り組むイイタバ沖永良部(橋本真太郎代表理事)がキッチンカー「パワー飯食堂」で地場産食材を使ったカレーライスを販売。昼食時間になると、生徒が次々と訪れ、友人らとの会話を楽しみながら料理を味わっていた。
校内で弁当やパンを販売しているPTA運営の購買部が「出来立ての温かい食事提供を」と委託した。キッチンカーは月~金曜に出店。カレーライスは金曜のみで価格は生徒300円、職員500円。月~木曜はコロッケパンを生徒200円、職員300円で提供する。
利用した2年の生徒は「スパイスが効いていておいしかった。昼にキッチンカーがあると分かれば、ダンス仲間を誘って一緒に食べながら打ち合わせができるのでいいなと思った」と満足した様子だった。
同校によると、県立高校の購買部でキッチンカーによる昼食販売は恐らく初めて。德留校長は「地域や学校に貢献したいという橋本さんの熱い思いがあり、PTA、職員、県とも協議を重ねて実現できたもの。今後も持続可能な購買部運営を検討していきたい」と話した。
橋本代表(28)は「島内外のパートナー企業・個人に支えられてこの取り組みができている。今後も継続、発展させ、子どもたちがチャレンジできる環境を整えるサポートをしていきたい」と思いを話した。

キッチンカーで生徒(右)に出来立てのカレーライスを提供するイイタバの橋本真太郎代表=4日、沖永良部高校