鹿児島県徳之島・伊仙町の馬根(ばね)小学校(畑隆宏校長、児童10人)で3日、ハブ咬傷(こうしょう)予防講習会があった。児童たちは夏休みを前に、ハブに関する正しい知識や、身を守る方法を理解。生きたハブを目の前にした生態観察も行った。
同校ではハブに関する意識向上のため、講習会を2年に1回この時期に実施。今回は徳之島保健所からハブ対策専門員の関喜三郎さん(72)を招いて開いた。保護者や地域住民も参加した。
講座ではハブの好む場所や種類、食性を紹介したほか、ネズミなどを丸のみできる骨格の仕組みや温度を感知する「ピット器官」などの特徴について説明。
万が一ハブにかまれたら①大声で助けを呼ぶ②動かず安静にする③吸引器などで傷口から毒を体外に出す④助けがきたら、傷口の上部をしばり病院へ急ぐ─といった対処法を伝えた。
関さんが体長2メートル弱のハブを持ち上げ、児童たちが牙などを間近で観察する場面もあった。
埼玉県から伊仙町に山海留学している6年生の児童(11)は「初めて見たハブは大きくてびっくりした。温度に反応することを学んだので、ハブがいないか確認してから遊ぶようにしたい」と感想。児童の母親(44)は「島ならではの生物の危険を学ぶことが安心につながる」と話した。

ハブの生態を間近で学ぶ児童たち=3日、伊仙町・馬根小学校