鹿児島県沖永良部島の知名町正名字(集落)は12日、同字生活館で同集落在住の小、中各校新1年生計8人を対象とした合同入学祝いを開いた。住民や教職員合わせて約100人が出席。飲食や演芸を楽しみながら地域を挙げて祝福した。
字全体で子どもたちの入学を祝い、各家庭の負担軽減を図ろうと2001年から開催している。新1年生は各担任教諭から名前を呼ばれると大きな声で返事し、今後の目標などを発表。幼少時からの成長を写真で紹介するスライドショーもあった。
今回は合同入学祝い第1回対象者の子どもが小学校に入学することになり、親子2代にわたる字行事の継続も話題となった。第1回対象者で、長女(6)を連れて参加した久保遼河さん(31)は「今後も字の伝統をつなぎ、子どもと一緒に成長していきたい」と感慨深い様子で話した。
西登美勝区長(63)は「皆さんの協力のおかげで子どもたちを字で見守り、育てていく取り組みができている。今後も続けていきたい」と話した。

あいさつする合同入学祝いの対象者と家族=12日、知名町正名(提供写真)