鹿児島県奄美群島の中学校と小中併設校で12日、2024年度の卒業式が行われた。県大島教育事務所によると、大島地区の中学校の卒業生は938人(3月6日現在)で、瀬戸内町の諸鈍、伊子茂、池地、与路、徳之島町の尾母、手々の6校は卒業生がゼロ。卒業生が1人の中学校は奄美市の東城、市、瀬戸内町の篠川、油井、龍郷町の龍北の5校だった。式典が行われた各校では、9年間の義務教育を終えた生徒たちが学校生活で得た学びを振り返るとともに、たくましく成長した姿で学びやを後にした。
●38人が旅立ちの日 赤木名中卒業式
奄美市笠利町の赤木名中学校(肥後幸孝校長)では38人が旅立ちの日を迎えた。卒業生が一人一人名前を呼ばれ、凛(りん)とした立ち居振る舞いで肥後校長から卒業証書を受け取った。
肥後校長は式辞で「卒業証書を無事にいただけたのは、皆さんをこれまで支えてくれた保護者、先生、地域の方々の支えのおかげ。感謝を胸に、自分の夢の実現に向けて大きく羽ばたいてほしい」と激励。
在校生代表で生徒会長の丸田晴太郎さん(2年)は「先輩方からは仲間と協力することの大切さや、あいさつや努力などさまざまなことを学んだ。感謝しきれない気持ちでいっぱい」と送辞。
答辞では、卒業生を代表して立石楽人さんが在校生へのエールや家族、教職員へ感謝の気持ちを伝えた後、「38人の仲間たちと過ごした日々を忘れることはありません。数えきれないほどの感動を共に感じることができて本当によかった」と感慨深げに述べた。

式典後、退場する卒業生=12日、赤木名中学校