鹿児島県奄美市出身で、今春、角界入りする福崎真逢輝(まある)さん(18)(樟南高校3年)の講演会が1月31日、母校の奄美市立名瀬中学校(木場敏朗校長、生徒206人)であった。昨年、高校日本一となった福崎さんは「目標達成には続けることが大事。つらいことは続かない。好きなことを全力で楽しんで」と後輩にエールを送った。
福崎さんは奄美市名瀬出身。5歳で相撲を始め、名瀬中から樟南高校へ進学した。昨年10月に国民スポーツ大会の少年の部個人で優勝。12月にはアマチュア相撲の日本一を決める天皇杯全日本相撲選手権大会で8強に進出し、大相撲の幕下最下位格付け出しの資格を得た。
福崎さんは動画で自己紹介。相撲芸人あかつさんとダンスをする様子や、自動車を押し歩くトレーニング、名瀬中で所属したソフトテニス部の個人練習をまわし姿でする様子などで会場を沸かせた。
名瀬中で過ごした3年間を「きつい稽古をしてきたのに、中学で相撲をしているのは一人だけだったので団体戦に出られず、結果も出せずにつらい時期を過ごした」と話し、高校時代については「2年の全国大会で準優勝し、きつかった中学時代のおかげで今があると感じた。国民スポーツ大会で優勝した時は抑えきれない感情があふれた」と振り返った。
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母校で講演した福崎真逢輝さん=1月31日、名瀬中学校
生徒からの「座右の銘は」「藤島部屋を選んだ理由は」などの質問に「勝っておごらず負けて腐らず」「一番稽古が厳しく、もっと上に行くために必要だと思った」と答え、「つらかったことは」との質問には「つらいと思ったことはない。日本一を目指したことが楽しかった」と語った。
福崎さんは藤島部屋へ入門し、大阪である三月場所で初土俵を踏む。今回は同校の総合的な学習の時間の一環「キャリア教育講演会」として福崎さんを講師に招き、全校生徒が参加した。
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動画を交えての講演会=1月31日、名瀬中学校