鹿児島県徳之島の伊仙町で8月29日、2023年度町子ども議会が同町役場の議場であった。町内の小中11校から20人の児童生徒が「1日議員」として一般質問を展開。通学路の改善やごみ削減、観光振興、少子高齢化対策などさまざまな分野で町当局に要望や提言をぶつけた。
子ども議会は、町の未来を担う児童生徒に、町の現状や未来について質問や提言をしてもらい、町民の一員である自覚を持たせるのが目的。町教委が夏休みの恒例行事として開催している。
小中学生はパソコンやタブレット端末を駆使して、図や写真などを効果的に用いて大久保明町長や担当課長らに質問。伊仙小6年の中村心咲さんは、同学年児童を対象にしたアンケート調査の結果を紹介した上で、「下校後にボール遊びできる場所がない。身近な場所に子どもたちが自由に遊べる広場を整備して」と要望した。
議長を務めた面縄小6年の米田詩妥さんは「同年代の子どもたちがいろいろな質問を用意してきたことや、役場の人たちがどんな質問にも細かく答えていたことに感心した。大変だったけど無事に議会が終わって達成感を感じている」と笑顔で語った。
閉会後のあいさつで伊仙町議会の前徹志議長は「大人顔負けの質問や提案も多かった。皆さんの意見が無駄にならないように私たち大人の議員も今後頑張っていきたい」と述べた。