鹿児島県徳之島についてさまざまな観点から学ぶ「徳之島のいろは」の「水中遺跡調査隊!」(伊仙町教育委員会主催)が7月9日、伊仙町阿三の瀬田海海浜公園であった。親子連れ10人が参加して児童3人が潜水具を用いた潜水に挑戦。現在、徳之島3町が協力して実施している水中遺跡調査の作業を体験した。
「徳之島のいろは」は、伊仙町歴史民俗資料館が主催する「地域の特色ある埋蔵文化財活用事業」の一環。今回のイベントは今年度の第1回目で、年度内に計5回の開催を予定している。
徳之島には伊仙町に面縄港沖海底遺跡があるほか、3町それぞれの海底で船のいかりとして用いられていた碇石(いかりいし)や陶器などが発見されている。3町は2019年度から「徳之島三町における文化財関係事業に関する協定」を結んで各町の学芸員らが連携して調査を進めている。
児童らはスキューバダイビングで深さ約1・5メートルの海底に潜り、沈んでいる物の大きさを測ったり、カメラで撮影したりする作業に挑戦。島内で実施している水中調査の作業の一端を体験した。児童らは「スキューバダイビングを体験できて楽しかった」「調査の大変さが分かった」などと話した。
同館学芸員の安田未来さんは「徳之島の海に興味を持ってもらうためにも島の人こそスキューバダイビングを経験してほしい。これからも徳之島の歴史や文化を楽しめるイベントを開催したい」と語った。