鹿児島県沖永良部島で島に伝わる方言(シマムニ)の継承に取り組む、島むにむんちゃの島むに保存会(田中美保子会長)は8月25日、シマムニを使ったSNS(インターネット交流サイト)「LINE」のスタンプ作成研修会を開いた。親子連れなど17人が参加。シマムニを学びながら独自のスタンプ作りを楽しんだ。
国立国語研究所消滅危機言語保存プロジェクトに関わる国際交流基金の高智子日本語教育専門員が講師を務め、南山大学人文学部日本文化学科の岩﨑典子教授、同教授のゼミ生3人がサポートした。
この日の研修では高さんがスタンプ作りの手順を説明。参加者はそれぞれのスマートフォンにスタンプ作成専用アプリをインストールした後、自身が撮った写真などを背景に使い、「ミヘディロドー(ありがとう)」「ウトゥルシャン(すごい)」などシマムニで一言を入れたスタンプを作った。
高さんによると、今回の研修でつくったスタンプは販売申請して許可が出たら、作成者のみダウンロードして利用でき、友達にプレゼントもできる仕組みにしているという。
参加した地元の女子高校生(16)は「このスタンプが沖永良部の人だけでなく、他の地域の人にも広まっていったらいいかなと思った」と感想。田中会長は「スタンプを通して、ちょっとでもシマムニを知ってもらえたら」と話した。
研修会は24日に知名町田皆でもあった。