JAあまみ大島事業本部主催の2025年度産「奄美たんかんはさみ入れ式」が1日、鹿児島県龍郷町戸口の南洲農園であった。生産者や同事業本部、行政などから約50人が出席。鮮やかに色付いたタンカンにはさみを入れ、収穫シーズンの到来を祝った。
今期は昨春の低温や平年より約20日間早い梅雨明け、夏場の降雨により着果数の減少が懸念されたものの、台風やヒヨドリ被害はなく、生産量は前期より増加する見通し。同事業本部の共販量は前期実績を3・1トン上回る64・4トンを計画している。
はさみ入れ式で大島事業本部果樹部会の藤村秀久部会長は「奄美大島産のタンカンを全国に発送するためにも、産地として出荷していくことが重要。各支部の協力をいただきながら共販を推進し、島内外の消費者から愛される産地づくりを進めていく」とあいさつ。来賓として、龍郷町の竹田泰典町長、県大島支庁農政普及課の中実課長が祝辞を述べた。
園主の宏洲(ひろしま)浩三さん(64)は採石場跡を整地し、約20年かけて徐々に園地を拡大。約50アールのほ場でタンカンや津之輝(つのかがやき)を栽培し、暴風対策や樹間が広く管理しやすい園地づくりに努めている。
宏洲さんは「台風や鳥獣被害などの課題に向き合い、工夫して課題を乗り越えないといいミカンはできない。今年は大玉傾向だが、甘くておいしいタンカンができた」と手応えを語り、販売担当の妻・文子さん(64)は「タンカンを心待ちにしている全国のお客さんへ奄美のタンカンを届けたい」と述べた。
浩三さんと文子さん夫妻、関係機関の代表がはさみを入れ、たわわに実ったタンカンを手に笑顔を見せていた。
奄美大島での今期の収穫は1月下旬に平地(下場)で始まり、奄美市名瀬の奄美大島選果場では同月26日に受け入れを開始した。平地で栽培しているタンカンについてJA担当者は「今が品質のピークで、樹上に残すと品質低下につながる。今月7日までに収穫してほしい」と呼び掛けている。

タンカンにはさみを入れ、収穫シーズンを祝う関係者=1日、龍郷町

