吉岡ブワジョルさん(与論中3年)全国2位 二重国籍テーマに訴え 全日本中学校英語弁論大会決勝大会

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 高円宮杯第77回全日本中学校英語弁論大会決勝大会(読売新聞社、日本学生協会基金主催)は11月28日、東京都千代田区の有楽町よみうりホールであり、鹿児島県与論町立与論中学校代表の吉岡ブワジョル愛実衣さん(15)=3年=が2位入賞を果たした。

 吉岡ブワジョルさんは昨年の県大会4位に終わったが、今年は県大会1位で中央大会へ進出。全国から選抜された151人で競った中央大会決勝予選を勝ち抜き、決勝大会では27人の中で2位に入賞するとともにオースラリア大使館賞も受賞した。

 演題は「In Between, Yet Complete(ふたつの間で、ひとつの私)」。母親が日本人、父親がフランス人という二重国籍をテーマに、現在の日本の法律では近い将来、どちらかの国籍を選ばなければならないことに対する心の葛藤を明かし、「私のような人が『引き裂かれている』と感じない社会をつくりたい」などと訴えた。

 帰島後の12月5日、吉岡ブワジョルさんは同校関係者や両親と田畑克夫町長らを表敬訪問し、受賞を報告。「予選ではすごく緊張した。決勝ではいろいろな人がいてすごく楽しくいい経験になった」と振り返った後、「どちら(の国籍)でも自分。将来は国と国をつなげられる人になりたい」と力強く語った。

中山義和教育長は「プレゼン力を養ってきたこともあるだろうが、昨年負けて悔しい思いがあって本人が努力し、(指導者ら)チームで取り組んだ成果だと思う」とたたえた。

田畑克夫町長(左)、中山義和教育長(右)に2位入賞を報告した吉岡ブワジョル愛実衣さん=5日、与論町

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