台湾との交流促進 大和村、内埔郷と友好協定 文化、観光など相互発展へ

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 鹿児島県奄美大島の大和村と台湾・屏東県(へいとうけん)の内埔郷(ないほきょう)は21日、友好交流協定を結んだ。現地での交流のために中学生を派遣する同村の国際交流事業が縁。今後は教育、文化、観光など幅広い分野で交流を深め相互理解を図り、両地域のさらなる発展を目指す。

 同村は2023年度、地域の将来を担う若者に国際的な視野を持ってもらおうと、大和中学校の生徒を台湾に派遣。生徒たちは建成国民中学校(台北市)の生徒と交流を深めた。派遣は2年に一度で、今年度が2回目。今回は参加を希望する2年生と3年生の計14人が22日に出発する。

 屏東県は台湾の最南端。大和村によると、内埔郷は人口約5万人。米や果物などの農産物の産地として知られる。中国南部から移住してきた客家民族の文化「客家文化」が色濃く残る一方で、大学や高校も多い。

 台湾の領事館に相当する台北駐福岡経済文化弁事処(福岡市)からは、内埔郷には「大和」という地名があるとのことが同村に伝えられており、こうしたことも協定締結を後押しした。

 調印式は21日、内埔郷役場であり、両地域の関係者ら20人が出席。大和村の伊集院幼村長と内埔郷の鍾慶鎮郷長は協定書に署名し、今後の具体的な交流事業について意見を交わした。

 伊集院村長は「互いの文化や価値観に触れ合うことで、小さな地域でも新たな視点を得られる。台湾との友好は、継続的な交流へ向けた重要な一歩になる」と述べ、鍾郷長は「大和村との結びつきが、内埔郷の文化的魅力を広く発信する力となる。友情を育み、安定した協力関係を築いていきたい」と語った。

友好交流協定を結んだ大和村の伊集院幼村長(左から2人目)と内埔郷の鍾慶鎮郷長(同3人目)=21日、台湾・内埔郷(提供写真)

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