浜千鳥乃詩ゴールドが初の快挙 仏品評会の焼酎泡盛部門で最高賞 クラマスター2025

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 奄美大島酒造(本社鹿児島県奄美市名瀬)の奄美黒糖焼酎「浜千鳥乃詩 ゴールド」が、フランスで開催された酒類品評会「KuraMaster(クラマスター)2025」の本格焼酎・泡盛コンクールで最高賞のプレジデント賞に選ばれた。24日、パリの在仏日本国大使公邸で開かれた授賞式で発表された。奄美群島のみで製造が許可されている奄美黒糖焼酎では初の快挙。

 クラマスターは仏の歴史的食文化である〝食と飲み物の相性〟に重点を置いた和酒コンクール。2017年に日本酒を対象に始まり、21年に本格焼酎・泡盛コンクールを開設。和酒の魅力を欧州市場へ発信する場となっている。焼酎・泡盛コンでは8部門に162銘柄が出品。優秀賞17点から各部門で審査員賞8点が選ばれ、さらに審査員賞の中から1点がプレジデント賞に選出された。

 浜千鳥乃詩ゴールドはオーク樽由来の甘くて香ばしい香りが特徴。10年物の古酒をブレンドし、深みと甘味を引き出した。昨年7月にデザインを一新。顧客の声を参考に海外市場を意識し、琥珀(こはく)の酒色が映える透明ボトルとなった。

 クリストフ・ダヴォワンヌ審査委員長は香りの豊かさや調和、なめらかな舌触りなどを高く評価し「受賞は豊かな奄美の自然と文化、蒸留所の技術をたたえるもの。さらなる卓越性の追求と豊かな伝統を世界に伝える励みになることを願う」とコメント。奄美大島酒造の誉田範秀総務部長(68)は「社員全員の努力の成果。国内需要が低下する中、海外への良いアピールになる。業界全体を盛り上げ、奄美のみで作られる黒糖焼酎の魅力を広めたい」と語った。

 同コンクールでは喜界島酒造(喜界町)の「キャプテンキッド」が優秀賞、朝日酒造(同)の「よんよーり【クリハー】」もプレステージコウジスピリッツ部門の金賞を受賞した。

「浜千鳥乃詩ゴールド」を手にする奄美大島酒造の水間貴浩取締役(左)とクリストフ・ダヴォワンヌ審査委員長=9月24日(現地時間)、フランス・パリ(提供写真)

 

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