鹿児島県奄美市名瀬有良の特産品「アッタドコネ(有良ダイコン)」の収穫が22日、同集落の畑であった。収穫作業を行ったのはNPO法人「奄美ティダの環」(平田暉子理事長)の会員ら。今年は昨年の暖冬の影響で全体的に小ぶりだというものの「柔らかくて甘みがあり、味は最高!」と魅力を伝えた。数日前から集落内の「あった結交流館」の軒下で冬の風物詩の切り干しダイコン作りも行っている。
県の伝統野菜や奄美市の一集落1ブランドに指定されている作物。現在集落では7、8人の生産者が伝統を受け継いでいるという。会員らは約120平方メートルの畑に昨年9月に種をまき、世話をしてきた。今年は200本ほどの収穫を見込んでいる。
煮崩れしにくく、甘みと辛みのバランスがよいのが特徴で、葉の部分も人気。会員らは「葉はおひたしやつくだ煮、かき揚げがお薦め。ダイコンはおでんや鍋、千切りにしてツナであえてもおいしい」と話した。
同集落では数日前に、地元住民があった結交流館に設置されたロープを利用して切り干しダイコン作りを行った。ずらりと並ぶダイコンはまるで真っ白なカーテンのよう。集落の作田裕代さんと豊智恵子さんは「北風があると2日で乾くけれど、最近は風がない。この時期はダイコンに振り回されているよ」と笑顔で話した。