みなさん、こんにちは!
あまみじかんライター・徳之島のチアキです。
わたしは徳之島へ移住して1年半経ったのですが、まだまだ島の人たちが話す言葉に驚くことがあります。徳之島で話される方言は「島口(しまぐち)」と呼ばれていて、移住者からすると独特な言い回しや表現があります。
今回は、移住者のわたしが今でもびっくりしてしまう島の方言を3つ紹介します。
その1「だからよ~」
<発音>
だからよ~
→↑↑↑→
<会話の例>
わたし「もう1月やのに、気温高すぎひん?」
島 民「だからよ~!」
このあと、「だから、わたしもまだ半袖を着てるのよ~!」というように言葉が続くと思いませんか?
違うんです。続かないんです、これで終わりなんです…!徳之島での「だからよ~!」は、「ほんとにそうよね~!」というような意味合いで、これで会話はひと段落するのです。
島に移住して最初のほうは、相手からなにか続けて話すものかと思いこんでいたのですが、なにも返ってこなくて気まずかったため、無理矢理会話を続けるような努力をしていました。今でも「だからよ~」が出てすぐは、一瞬、相手の次の言葉を待ってしまいます…。
その2「わたしなんか」
<発音>
わたしなんか
→→→↑→→
<会話の例>
わたし「もう1月やのに、気温高すぎひん?」
島 民「わたしなんか、半袖着てるっちょ」
大人だけでなく子どもも自然に使っている言葉なのですが、つい最近まで「なんでこの話の流れで、”なんか”を使うんやろう…」と思っていました。
わたしが「わたし”なんか”」と言うときは、「わたしなんかがこんな名誉な賞をもらっていいのかしら!」というような自分をへりくだったり卑下するときです。でもきっとそれとは違う意味合いのはず…。
そこではじめて島の方に意味を尋ねたところ、島で使われている「わたし”なんか”」は、「わたし”たち”」という意味だということがわかりました。
まさか複数形を意味する単語だったとは…!とはいえ、島でもへりくだった表現方法として「なんか」をつかうこともあるようなので、そうなると尚更聞き分け方がむずかしいなあ…
その3「さばくる」
<発音>
さばくる
→→→→
<会話の例>
わたし「あけましておめでとうございます!」
島 民「今年もよろしくね!じゃあ新年会でもさばくろうね~!」
話の流れ上、ハッキリさせないと会話が成り立たなかったので、その場で確認したところ、「さばくる」は、「検討してみる」というようなニュアンスのことばだと教えてもらいました。
この言葉をはじめて聞いたとき、本当にまったくピンときませんでした。一体どういった語源があるのでしょうか…?もしご存じの方がおられたらぜひ教えていただきたいです。
これまでの2つとはちょっと趣向が違った島口を知ることが出来て、なんとなくワンランク上の知識を得たような気分でした。
島口はおもしろい!
わたしは関西生まれで、ふだん話す言葉は関西弁です。関西弁は、イントネーションや語尾につく言葉が特徴的ではありますが、単語自体が標準語から連想されるものが多いように感じています。
その一方で、徳之島で話されている島口は、連想できないものやいちどで覚えきれない表現もあります。でも今回のようにひとつずつ紐解いていくことで、ふだんのちいさな「?」を解消していけるなあと気づきました。そしてすべてを覚えきることは難しいですが、少しずつわかるようになっていきたいなと思っています。
おぼらだれん!(徳之島の方言で「ありがとう」)