「旅するボランティア」与論で 日本財団ボランティアセンター=男女10人が島の暮らし、課題学ぶ

更新日:

公益財団法人日本財団ボランティアセンター主催の「旅するボランティアin与論島」が9月3日から、鹿児島県与論町で行われた。県外から参加した男女10人が島内観光を楽しみながら、地域住民と共に海岸清掃や農作業の手伝いに参加。6日までの4日間、ボランティアを通じて島の暮らしや課題を学んだ。ㅤㅤㅤ

池田龍介さん(手前)から草刈り方法の説明を受ける参加者たち=9月5日、与論町

「旅するボランティア」は北海道や沖縄など全国で実施。19~25歳を対象に、3泊4日の滞在中に地域活動との接点をつくり、地域が抱える社会問題への知見を深める機会を提供している。与論島での開催は昨年9月に続き、2回目。

5日は町役場農業委員会の林幹大さん(33)が後継者不足や農家の高齢化などに伴う「耕作放棄地」の現状を説明。参加者は耕作再開に向けた農地の草刈りに挑戦し、約2時間、汗を流した。

タンカー船の航海士として働く青山明日香さん(22)=滋賀県出身=は長期休暇を利用して参加。「船で島の近くを通るとき『どんな暮らしをしているのだろう』と思っていた。活動が少しでも島のためになれば」と笑顔で話した。留学生のエルデネトラガ・テムーレンさん(22)=モンゴル出身=は「海を見ると落ち着いた気持ちになれる。参加後は報告会もあり、10月には留学生を中心としたビーチクリーンも開催する。今回の経験を生かしたい」と話した。

地域との橋渡し役を担った一般社団法人E―Yoronの池田龍介事務局長(38)は「赤土や除草剤の流出が海やサンゴにダメージを与えることもある。耕作再開後も『その土地で何を育てていくか』が大切だと学んでもらえたら」と語った。

『南海日日新聞』LINEニュース配信中

その他のニュースはLINEでチェック!

友だち追加

-あまみじかん