ドロップシール大ブーム 徳之島では行列に 島から本土へ「逆流出」も

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 今、子どもたちの間でぷっくり膨らんだドロップシールが一大ブームとなっている。鹿児島県徳之島町亀津の「大船文具店」(川幸代代表)では亀津本店、伊仙店でも品薄状態が続き、昨年末の入荷日には店の外に行列ができる人気ぶり。同店は「島の子みんなに行き渡るように」と苦心しながらブームを見守っている。

ドロップシールの入荷日に行列ができた大船文具店本店=2025年12月29日、徳之島町亀津(大船文具店提供)

 ドロップシールはレジンのような加工が施され、ぷっくりと丸く透明に膨らんでいるのが特徴で、見た目はまるでキャンディーやグミのよう。中でも大阪のファンシー文具メーカー・クーリア社の「ボンボンドロップシール」が特に人気で、1シートの価格は500円ほどとなっている。

 昨年の夏ごろからブームに火が付き始め、大船文具店によると、ボンボンドロップシールと似たキャンディシール、もちもちマシュマロシール、ドロップジュエリーシールなど、丸く膨らんだシール類が品薄で入荷が難しくなった。

 奄美市名瀬末広町の文房具店「東京堂」でも同様で、9月ごろから仕入れられる量が少なくなったという。

 東京堂や大船文具店によると、ブームの背景には小学生の親世代の「平成レトロ」ブームがある。大人になり経済力がついたことでシールを大量に購入できるようになった世代がシール帳を昨夏ごろからSNS(インターネット交流サイト)で発信するようになると、瞬く間にシールブームに火が付いた。商品の製造が追い付かない状況とみられる。

 東京堂では客から予約や取り置きを依頼されることもあったが、現在では入荷をSNSで告知するにとどまり、「早い者勝ち」で購入できるようにしている。中には都会にいる孫に贈るためにと購入する人もいるという。

 大船文具店でも同様で、店には入荷日を尋ねる電話が相次ぎ、「道でも聞かれる」ほどの過熱ぶり。名古屋や大阪、東京に住む家族に贈るためと亀津店に購入に来る島民も相次いでいるという。

 同店は昨年12月29日の入荷日に、店舗に近い人々で買い占めが起こらないようにと「1家族1シート」と限定して販売することに。オープンと同時に店の外には行列ができるほどの人気となった。

 亀津小学校の児童は7冊もシール帳を持つ大船文具店の常連。集めたシールは友達と交換して遊ぶという。「シール帳のおかげで話したことがない子ともお友達になれる」と話す。

 大船文具店の川代表(60)は子どものためにと父親が店を訪ねることも増えたと言い、「親子、友人のコミュニケーションが増えたのではないか」と推察する。その上で「なるべく島のすべての子たちに行き渡るようにしたい」と苦慮しつつ、「過熱しすぎないように家族でルールを決めて仲良く遊んでほしい」と温かい目でブームを見守っている。

シール帳に貼られたドロップシール(同店提供)

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