悠々と泳ぐクジラに歓声 地元住民ら体験ツアー 奄美大島沖

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 ザトウクジラの来遊シーズンを迎え、奄美クジラ・イルカ協会(興克樹会長)は4日、鹿児島県奄美大島沖で地元住民向けのホエールウオッチング体験ツアーを開いた。日頃、奄美市名瀬の小湊漁港を利用している同協会加盟の3事業者が、クジラの繁殖海域としての島近海の価値を理解してもらおうと企画。小湊集落民を中心に約50人が参加し、尾を見せたり、潮を吹いたりしながら悠々と泳ぐクジラの姿に目を奪われていた。

 ザトウクジラは成体の体長が約12~15メートル、体重約30トン。冬季に子育てや繁殖のため、ベーリング海周辺から奄美近海に来遊する。出現数のピークは例年2月。今シーズンの来遊は昨年12月29日に確認され、今月4日までに延べ4群8頭が確認された。シーズンは3月末まで。

 4日のツアーは、午前9時に小湊漁港を出港し、沖合で生後1年ほどと見られる体長8メートル前後のクジラを発見。クジラは息継ぎのため背中から潮を吹き出す「ブロー」や、水面から海中へ深く潜る際に尾ひれを高く上げる「フルークアップ」を繰り返し披露し、参加者はカメラを片手に大歓声を上げた。

ホエールウオッチング体験ツアーを楽しむ地元住民ら=4日、奄美大島沖

 祖母が小湊集落に住んでいるという龍郷町の児童は「こんなに近くでクジラを見たのは初めて。勢いがすごくて少し怖かったけど、かっこよかった」と笑顔で話した。

 同協会によると、昨シーズンの奄美大島周辺海域でのザトウクジラの出現頭数は過去最多の1110群1801頭。参加者も過去最多の7789人だった。同協会では親子クジラへの負担を軽減するためのルールを昨年12月に変更。ルールは同協会ホームページで確認できる。

 また、同月には沖縄4海域でのホエールウォッチング協会と「沖縄・奄美ホエール協会」を発足。連携して広域でのザトウクジラの保全と持続的な利用を図る。

 奄美クジラ・イルカ協会の才秀樹副会長は「小湊漁港を利用させていただいているので、地元の人たちへ感謝の思いで開催している。ホエールウオッチングのルールを守りながら、この先もクジラが奄美の海に帰って来られる豊かな環境を守っていきたい」と話した。

水面から海中へ深く潜る際に尾ひれを高く上げる「フルークアップ」=4日、奄美大島沖

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