能登被災者3人が来島 復興ボランティア縁に交流楽しむ 喜界町 「にじの結い」と再会

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 鹿児島県喜界町のボランティア団体「にじの結い」(藤原実子代表)が今年3月、地震や豪雨で大きな被害を受けた石川県能登半島の被災地で復興ボランティアを行ったことが縁で、同県輪島市町野町の仮設住宅に暮らす女性組織「町野町バーバーズ」(メンバー8人)の3人が、6日から喜界島を訪れている。7日は同町役場で一行を歓迎するチャリティーイベントがあった。歌やダンス、太鼓演奏などのステージ発表、町野町バーバーズお手製の小物や能登特産品の販売会があり、直線距離800キロを超える2地域の相互交流を楽しんだ。

 にじの結いは、3月26~31日に高校生6人と小学生1人を含む10人で被災地を訪れ、輪島市など3自治体で活動。泥かきや炊き出しなどの作業に参加したほか、喜界島の郷土料理を振る舞ったり、歌やフラダンスを披露して被災地の住民と交流した。

 豪雨で土砂が田畑に流入し、農作業ができなくなった町野町バーバーズは、今年の5月ごろから始めた古タオルで製作した雑巾を全国各地に届けるプロジェクトを進めるうち、「かわいいフラダンスを踊ってくれた喜界島の子どもたちに雑巾を届けたい。直接会いに行こう」と来島を計画。今回、宮腰雪子さん(73)、新屋かをるさん(68)、堀江政子さん(78)が来島した。

 ステージではフラダンスやエイサー、島唄、太鼓演奏などが披露された。町野町バーバーズは、紙芝居で来島した経緯、昨年の地震や豪雨を乗り越えて仮設住宅で生活していることなどを紹介した。

 喜界島訪問を提案したという堀江さんは「喜界島に行く日を指折り数えて楽しみにしていた。ボランティアで来てくれた時と変わらない純粋な子どもたちと再会できて感動した」と涙をこぼした。

 石川県珠洲市出身の藤原代表(57)は「私たちがボランティアで訪れたことを覚えていて、会いに来てくれたことが感無量。この縁を大切にして、今後も両地域で交流できれば」と話した。

 イベントに出店したキッチンカーの事業者からは売り上げの一部が復興支援団体へ寄付された。

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