TNRの大切さ伝える 保護猫譲渡会を初主催 えらぶのねこ部

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 鹿児島県沖永良部島でTNR(野良猫を捕獲して不妊・去勢手術をし、元の場所に返す)活動を主とした地域猫活動を行っている「えらぶのねこ部」(内野亜美部長)は9日、和泊町古里公民館で保護猫譲渡会を開いた。20人余りが参加。TNRの過程でやむなく保護した猫など10匹と触れ合い、同部の活動への理解を深めた。

 地域猫活動は、特定の飼い主がいないものの地域住民の理解と協力の下、餌やりや排せつ物処理など適切に管理、世話することで地域社会との共存を目指すこと。えらぶのねこ部は昨年11月から本格的に活動を始め、今回初めて保護猫譲渡会を主催した。

 開催に当たって、関わることで活動への理解を深めてもらおうと中高生ボランティアを募集。譲渡会の冒頭、内野部長(42)がミニ講座を開き、参加した中高生5人に猫の繁殖力の強さや野良猫の生存率の低さ、TNRの目的や現状などを説明した。

参加した沖永良部高校の生徒は「島内でむごい姿の子猫を見ることがあり、野良猫の問題に興味があって参加した。問題を解決するための仕組みがしっかり構築されていることを知り、勉強になった。高校生の立場でできることとして、友達に話すことからやっていきたい」と充実感を語った。

 内野部長は「大きく宣伝しなかったが、中高生が予想以上に参加してくれたのがうれしかった。もう少し勉強したいと言ってくれた子もいたので、今後は講座なども開きたい。大切な命を地域で見守ることができる優しい島になれたら」と話した。

野良猫問題への理解も深めた保護猫譲渡会=9日、和泊町(えらぶのねこ部提供)

 

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