鹿児島県の沖永良部島は15日が月遅れ盆の送り。一部の集落では各家の墓前で持ち寄った料理を囲み、先祖の霊を慰める昔ながらの風景が見られた。
知名町瀬利覚(せりかく)では夕方から、複数の墓前で一族が集まっていた。東家では島内外から16人が参加。一族を代表して東千惠美さん(65)が「みんなで先祖を見送ってあげよう」と呼び掛け、献杯をささげた。
藤崎家では10人が墓前で飲食を楽しんでいた。藤崎竜幸さん(65)は「親族が交流を深める大事な行事であり楽しみでもある。亡くなった父も酒が好きだったので、きょう家にいたら怒られる」と笑顔で話した。

墓前に集い、先祖の霊を慰める一族=15日、知名町瀬利覚