2025年度第6回奄美博物館講座「夜間いきもの観察会」が9日夜、鹿児島県奄美市住用町の役勝エコロードであった。親子連れなど20人が参加。カエルやトカゲ、ヘビ、クワガタ、ホタルなど10種以上に出合い、多様な生き物が暮らす奄美の夜の森を楽しんだ。

ライトを手に生き物を観察する参加者ら=9日、奄美市住用町
世界自然遺産である奄美大島の自然の魅力を感じてもらおうと同館が夏休み期間に開催する恒例イベント。講師は同館の平城達哉学芸員(34)と奄美海洋生物研究会の木元侑菜調査研究員(34)が務めた。
観察会は日の入りの午後7時すぎから開始。国の特別天然記念物アマミノクロウサギや天然記念物ルリカケスなどの鳴き声が森に響く中、一行は木元さんを先頭に役勝川沿いの約2キロの道を進んだ。
道中は昆虫カマドウマを口に入れたアマミハナサキガエル(環境省レッドリスト絶滅危惧Ⅱ類)や、細い枝にぴったりとくっつくオキナワキノボリトカゲ(同)、葉の上で眠るモンキアゲハなど夜の生き物の暮らしぶりを、木元さんや平城さんの解説を受けながら観察した。

カマドウマを口に入れるアマミハナサキガエル
多様な生き物に児童らも大興奮。大阪から来島中の児童らは「初めて見る生き物ばかりで楽しかった」「ヒメハブが見られてうれしかった」と笑顔。児童の母親も(40)「ハブは怖いが、思ったよりかわいい顔だった」と話した。