和装の普及を目的としたファッションショー「2024奄美・美の競演」(美の競演実行委員会主催)が8日、鹿児島県奄美市笠利町の県奄美パークであった。アマチュアモデル13人が本場奄美大島紬や京染の着物で美しく装い、ランウェイを歩いて日本伝統の染織工芸をPRした。
同イベントは大島紬や京染の関係者らが実行委を立ち上げ2004年に奄美大島で初開催。文化交流や伝統工芸・和装の美の追求などを目的に、奄美や京都のほか、中国浙江省、韓国春川市を会場にファッションショーを催してきた。17回目の今年は最後の開催となり、冒頭、過去のイベントを映像で振り返った。
ステージは帯結びの実演で開幕。ファッションショーでは、本場奄美大島紬、白大島を京染で仕上げた「染大島」、京染の訪問着や色留袖など、多様な種類やデザインの着物をお披露目した。
このほか、龍郷町の児童クラブ「ドラゴンキッズクラブ」によるダンスパフォーマンスや、大島紬・京染などが当たる抽選会も催された。
ファッションショーを見物した竹田津仁美さん(65)=奄美市笠利町=は「着物の裾のデザインがとてもおしゃれだった。織りも染めも美しく、帯もすてきだった」と話した。
主催した同実行委事務局長の平塚力也さん(65)=京都市=は「ショーにすることで、(伝統技術を)客に間近で見せることができ、モデルも着るよろこびを感じられる。来ていただいた方々の反応も良くうれしかった」と語った。