鹿児島県奄美市名瀬の県立奄美高校(脇浩一校長、生徒352人)で7日、生徒たちが観光客らに奄美の魅力を伝えるイベント「しまんちゅ学園」があった。参加者らが奄美の文化や自然について学べる、さまざまなワークショップや体験活動を催した。
イベントは、同校の商業科・情報処理科3年生64人が主体となり企画する「奄美の魅力フルコース堪能(奄ふる)プロジェクト」の一環。ワールド航空サービス(東京都)とタイアップし、同社が提供する観光ツアーの内容を生徒らがプロデュースする。
同プロジェクトは2022年に始まり3回目。昨年からは、三菱みらい育成財団の助成を受けて実施している。今回はしまんちゅ学園のほか、シマ(集落)歩きやマルシェなども企画に盛り込んだ。
ツアーには全国から11人の観光客が参加。7日は同校の各教室や体育館を会場に①奄美大島の海岸をイメージした写真立て制作②ナンコ体験・奄美の生き物紹介③島口クイズ・八月踊り体験などを行った。
写真立て制作では、島内の海岸で集めた貝殻や砂、シーグラス、大島紬の端切れなどを使用。生徒と観光客が向かい合って座り、和やかに会話を楽しみながら作品を仕上げた。ナンコに挑戦した観光客らは、棒の数を言い当てると歓声を上げ、白熱した試合を繰り広げた。
神奈川県から参加した増井ミヤ子さん(87)は「(高校生は)親切で気さくでうれしかった。いい思い出になった」と笑顔。プロジェクト実行委員長で情報処理科3年の渡柚季さん(18)は「本番どうなるか心配だったがお客さんが温かく、生徒たちも積極的に動いていて安心した。島の人たちとの触れ合いを通して奄美特有の温かさを伝えられたら」と語った。
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