奄美瀬戸内ロータリークラブ(町田慶太会長、以下RC)主催の「ナイトツアー&星空観察会」が24日、鹿児島県瀬戸内町の油井岳展望台周辺で開かれた。同RCの他、奄美ロータリークラブや奄美中央ロータリークラブの会員、その家族ら約40人が参加。時折激しい雨に見舞われながらも、〝島の宝〟である豊かな自然を満喫した。
同催しは、RC会員の子どもを対象に、会員同士の親睦も兼ねて初めて企画された。奄美の希少な野生生物や豊かな自然環境に触れることで、地域の魅力を再発見し、郷土愛の醸成につなげる目的。
ナイトツアーはスローガイド奄美(アマミュゼ、奄美市住用町)の5人を講師に招き、徒歩や車で夜の油井岳を探索。開始直後、徒歩組の子どもたちから「暗くて怖いから嫌だ」などの悲鳴が上がっていたが、アマミヤマシギやアマミイシカワガエルに出合うと「かわいい」「近くで見たい」と歓喜の声へ。ヒメハブやリュウキュウアオヘビに遭遇しても「知ってる、危ないんでしょ」と目を輝かせ、豊かな生物相が形成される奄美の自然を肌で感じていた。
星空観察では、奄美の星空ガイド(奄美フォトサービス、瀬戸内町)の川崎浩睦さん指導の下、雲の切れ間からではあったが「夏の大三角」や「イルカ座」などを肉眼や天体望遠鏡で観察。人工光が生態系に影響を与える「光害(ひかりがい)」についても学び、大気環境の保全に対する意識を高めた。
4月に同町へ引っ越したばかりだという男児は「まだアマミノクロウサギや大きなハブを見たことがなく、今日出合えなくて残念だったけど、いろんな生き物がすむ奄美の自然に触れることができて大満足」と笑顔だった。