奄美自然体験活動推進協議会の夏休み子ども自然観察会が12日夜、鹿児島県奄美大島・大和村のフォレストポリスであった。奄美大島内外の小中学生と保護者ら21人が参加。夜の自然公園を約1時間歩いて昆虫や両生類、鳥などを観察し、楽しみながら奄美の森の豊かさを体感した。
環境省が提唱する夏の「自然に親しむ運動月間」(7月21日~8月20日)に合わせ、奄美群島12市町村と鹿児島県、環境省九州地方環境事務所那覇自然環境事務所で組織する同協議会が主催。参加者は環境省の職員から説明を受けながら、公園内の遊歩道を散策した。
参加者はライトを片手に草むらや水辺の遊歩道を歩き、鳴き声や羽音に耳をすませながら生き物を探した。昆虫やカエル、イモリなどが多く見られ、児童生徒は鮮やかな黄色のリュウキュウカジカガエルのオスや、淡く光るキイロスジボタル、高温のガスを噴射するミイデラゴミムシの仲間、コオロギを捕食中のゲジなどに目を輝かせていた。オットンガエルやコシブトトンボなど、絶滅が危惧されている希少な生き物との出合いもあった。
静岡県から父親の古里の奄美市名瀬に帰省旅行中という児童は「オットンガエルが大きくてびっくりした。シリケンイモリも見た。次はクワガタムシを見てみたい」と笑顔。一緒に参加した祖父も「(孫は)生き物の中でも特にヘビやカエルが大好きなので、目の前で見せることができてよかった」と話していた。