奄美海洋生物研究会(興克樹会長)主催のウミガメミーティングが16日夜、鹿児島県龍郷町安木屋場(あんきゃば)のどれんキャンプ場であった。親子連れや旅行者など島内外から48人が参加し、奄美大島に来遊するウミガメの基礎知識や上陸・産卵状況などを学んだ。
同協会は2012年に発足。ウミガメの産卵環境の保全を目的に、地元自治体や地域住民らと連携して奄美大島全域で上陸、産卵状況の調査を行っている。ミーティングは島内の産卵地などで毎年数回実施しており、今年は奄美市名瀬の海洋展示館に続き2回目。
興会長は奄美大島に主に来遊するアカウミガメとアオウミガメの違いについて、食性や見た目、回遊ルートなどの面から説明。アカウミガメは北太平洋では日本が唯一の産卵地であり、近年数が減少していることなどを紹介した。
参加者は砂浜の足跡からカメの種類を見分ける方法や、産卵を観察する際の注意事項などを学んだ後、近くの安木屋場海岸へ移動。ウミガメへの刺激が少ない赤色ライトを手に、産卵場所の観察や足跡探しを楽しんだ。
家族で参加した名瀬小学校の児童は「アオウミガメとアカウミガメの足跡の見分け方を覚えた。海でカメと一緒に泳いだことがある。今度は産卵を見てみたい」と話していた。