土器に触れ、古代を思う 大和中=県埋文センター所蔵品使い授業

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鹿児島県奄美大島・大和村の大和中学校(抜水茂樹校長、生徒24人)で7月11日、県埋蔵文化財センター所蔵の土器や石器など28点を使った授業があった。1年生の6人は古代(縄文~弥生時代)から中世以降にかけて出土した遺物を手に取り観察。時代ごとに異なる特徴を学んだ。

土器を手に取り、模様や重さなどを確かめる大和中の生徒たち=7月11日、大和村

同校で本物の土器を使った授業は初めて。古代に対する興味関心を深め、現代に至るまでの人類の歩みを考察する目的で、同センターの貸し出しキットを使い開催した。

授業は同センターでの勤務経験のある福原誠也教諭が務めた。福原教諭は「遺物」の定義を「過去の人類が残した、動かすことのできるものの総称」と紹介した上で、生徒たちに「授業で学んだこととの違いも目で確認して」と呼び掛けた。

生徒たちは縄文時代の石器▽打製石斧(せきふ)▽磨製石斧▽磨石▽石匙(さじ)や土器▽深鉢▽浅鉢、弥生時代の石器▽磨製石鏃(せきぞく)▽石包丁や土器▽つぼ、中世以降の陶磁器などを手に取り、重さや触り心地、模様などを確かめた。

南九州から見つかった縄文時代の土器は、貝殻で模様を付けた「貝文土器」が多かったことも説明された。

生徒の一人は「昔の人が使っていたものと、今自分たちが使っているものの共通点を感じられた。土器や石器は意外と重く、触り心地もさまざまだった」と話した。

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