パッションフルーツ出荷本格化 瀬戸内町=収量、品質ともに上々

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 本格的な出荷時期を迎えた鹿児島県奄美大島の瀬戸内町産パッションフルーツの収穫祭が13日、同町阿木名の果樹園であった。瀬戸内パッションブランド産地協議会(里山正樹会長、会員28人)や役場担当課などから約30人が参加。今年は収量に恵まれ、品質も上々。今月末ごろに出荷のピークを迎える見込み。

 「瀬戸内パッション」は2019年、パッションフルーツでは初めて、かごしまブランドの認定を受けた。町農林課によると、前年の作付面積は4・2ヘクタール(露地栽培含む)で生産額は6548万4千円。奄美群島内では奄美市に次ぐ2番目の産地で、ふるさと納税の返礼品としても人気が高い。

 同協議会の今年の作付面積は2・5ヘクタール(前年実績比0・1ヘクタール増)で収量は38トン(同4・2トン増)の見込み。収穫祭は今季2・5トンを出荷予定の武富農園で開いた。試食会もあり、06年から皇室へ献上している名産品の味を確かめた。

 同農園を経営する武富光則さん(67)=阿木名=は、「昨年より500キロは多く収穫できそう。味や見た目も満足の出来栄え」と自信を込め、「後は台風被害がないことを祈るだけ。全国のたくさんの人に味わってほしい」と期待した。

瀬戸内パッションを収穫する(手前から)武富光則さん、里山正樹会長=13日、瀬戸内町阿木名

 里山会長(52)は「着花、結実不足で不作だった昨年と同様に3月ごろに気温が低く心配だったが、今年は地域全体で豊作の傾向。梅雨明けが早くなりそうなので水不足には用心するよう注意を呼び掛けたい」と話した。

 瀬戸内パッションは4月下旬から収穫が始まり、7月下旬まで続く見込み。今月17日には宮内庁への発送、25日には果実分析検討会を予定している。

瀬戸内パッションを収穫する(手前から)武富光則さん、里山正樹会長=13日、瀬戸内町阿木名

 

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